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自然災害による被害の責任は?
平成30年7月豪雨では呉市も大きな被害を受けました。この関係からの相談も多く受けています。今回は、自然災害(豪雨・台風・地震など)を原因として、隣家などから土砂などが流れてきた場合、相手方に被害弁償を請求できるかについて検討します。
管理者や所有者が被害を予測できたかどうか?
被害弁償の請求が可能かどうかは、被害の原因となった土地や物の管理者や所有者の安全管理に問題がなかったかがポイントとなります。管理の安全性に問題がなく、尋常ではない(予測できないほどの)豪雨・暴風などにより被害が出てしまった場合は、賠償責任を問うことは困難です。
しかし、「土地の状態が悪く、ある程度の雨量であれば被害が出ることが予想できた」「看板の固定が緩んでいた」など、客観的に見て危険な状態であったにもかかわらず、対策をせず放置していた場合は賠償を請求できる可能性があります。
製造者や工事業者に責任がある場合も!
外での使用が想定されているもの(看板など)であるのに、ある程度の風にも耐えられない設計になっている場合は製造者に、その取付工事に不備があった場合は工事業者に責任を追及できることもあります。